わたしは、会社員歴17年、30代以降の約10年は、管理職でした。上司でした。
自分を含めて、多くの上司を見てきました。こんな上司には、特徴があります。
- 部下をダメにする上司
- 部下を成長させられない上司
これから5つ紹介します。
あなたが、それに当てはまっている場合。部下からの信用を失います。組織が成長しません。
いずれ、あなたは、その地位を失うことになるでしょう。
でも、、ご安心を。。記事後半で、改善するための方法も解説します。
この記事を読んで、部下をダメにする上司から、部下と組織を成長させる上司に変わりましょう!
部下をダメにする上司の特徴5つ
あなたは、いくつ当てはまりますか。
- 部下に失敗させない
- 部下同士を比べる
- 目標を押し付ける
- すぐに「昔はこうだった」と言う
- 上のことばかり気にする
程度の問題はあれど、当てはまるもの、ありますよね。
なぜこれらが、あなたの部下をダメにしてしまうのか。成長できないのか。
1つずつ、解説していきます。
①部下に失敗させない
仕事は失敗しないと、絶対に成長できない。なぜなら、あなたも、若い時、さんざん失敗を繰り返して、いまの役職に就いているはず。
なのに、最近の上司、つまり、あなたは部下に失敗をさせない。
失敗させると嫌われると思っている人も。ハラスメントになると思っている人も。
成功体験しかない部下は、こうなる。
- 大きな失敗した時、突然つぶれてしまう
- 少しでも失敗する可能性がある挑戦をしない
- 自分が上司になった時、部下が失敗してもフォローできない
こんな、ダメな部下を作ってしまうことになる・・・
②部下同士を比べる
部下同士は、別人。育ちも、経験も、考え方も、性格も違う。得意、不得意も、もちろん違う。
他人と比べてアラ探すればキリがない。
ついつい、こんなことを言ってしまってませんか。
- 「〇〇さんはできているのに、なんでできないの」
- 「〇〇くんを見習ってごらんよ」
それは言われた部下は、どう思うか。他の人はできているよ、とだけ言われても、どうすればいいのか分からない。
ただ落ち込んで、ダメになっていくだけ。
あたなにも、いくらでもあるはず。
- 同期はできたけど、あなたはできなかった
- 先輩はできたけど、あなたはできなかった
③目標を押し付ける
あなたから無理やり与えられた目標に、納得していない。意欲的に取り組む部下はいない。達成できない可能性も高い。
営業職で、収益のノルマが決まっている場合もある。最終的な数字目標は、年次や適性に応じて、あなたが与えるしかない。
でも、こんなことまで押し付けていませんか。
- 販売する商品を押し付ける
- 営業のやり方を押し付ける(飛び込み100件やれ)
部下には得意とする商品があるかもしれない。メールをうまく活用して効率のいい営業を目指しているかもしれない。
上司であるあなたは、組織の目標を達成する必要がある。当然、それを個人に落とし込む必要がある。
ただその時、無理やり、部下に押し付けてはいけない。よく話し合って、お互い納得して決める必要がある。
そうじゃないと、こんな悪循環におちいる。
目標に納得してない→やる気が起きない→達成できない→押し付けられた目標だからいいやと割り切る
結果が出せないダメな部下になる。
④すぐに「昔はこうだった」と言う
昔のことなんて、部下は知らない。。そして、いまはできないことも多い。
例えば、こんなこと言っていませんか。
- 「おれが若い時は、毎月残業100時間以上してたぞ!」
- 「土日も出社してたぞ!」
- 「プライベートの時間でもお客さまに連絡してたぞ!」
- 「家で仕事をしてたぞ!」
こんなことを上司にドヤ顔で言われても、できないものは仕方がない。部下がこう思って、ダメになっていくだけ。。
- 上の世代には追い付けないのか、あきらめよう
- そんな苦労してまで上司になりたくない、出世とかどうでもいいや
まあ、普通に不快に思われる。。ウザい・・・と思われる。飲み会の席でも、言うべきじゃない。
⑤上のことばかり気にする
上司であるあなたにも、上司がいる。部長、本部長、役員、社長かも・・・
そんな上の人のことばかり気にして部下にダメ出しする上司がいる。こんなことを言ってしまう。
- 「それは部長に好まれないからダメ」
- 「本部長がこう言っているからこうしろ」
- 「本部長に説明するには資料が必要」
部下は、あなたのために仕事をしている。なのに、第3者がこう言っているから、と言われても納得できない。
特に、資料が必要と言われて、時間をかけて作ったら必要なかった。。なんてことはよくある。やる気をなくしてダメになっていく。
部下を成長させる上司になるために
ここまでは、部下をダメにする上司の特徴を説明した。この5つ。
- 部下に失敗させない
- 部下同士を比べる
- 目標を押し付ける
- すぐに「昔はこうだった」と言う
- 上のことばかり気にする
じゃあ、逆に、部下を成長させるため。やる気を出してもらうためにどうすべきか、解説していく。
①部下に失敗させない
あなたが、コントロールできる範囲で、たまには失敗をさせる。
コントロールできる範囲とは。。このいずれか。
- 最後は、あなたが自分で解決する(休日を割いてでも)
- 最後は、あなたの役職と人脈を使って解決する
1つ目は、例えば、部下に重要な企画書を任せた。全くダメで、お客さんに納得してもらえなかった。あなたが、土日で作り直す。
2つ目は、さらにその企画書せいで、お客さまをカンカンに怒らせてしまった。あなたの役職と人脈を使って、場を収めてあげる。
もちろん、いずれも、あなたは苦労する。でも、部下は、こんなことを知る。
- このラインを超えてしまうと失敗する
- これをやらないと失敗する
- 失敗すると、上司がこんなことをしないといけない
飛躍的な成長につながる!
②部下同士を比べる
部下同士を比べるんじゃなくて、過去の部下と比べる。
そして、部下の得意分野が伸びていれば、評価をする。もちろん、不得意分野が改善されている場合も・・・
AさんとBさんを比べるんじゃなくて。前期のAさんの実績と、今期のAさんの実績を比べる。伸びている点、改善されている点を評価する。
もちろん、会社では、他人との相対評価が必要になることもある。それは公正にやるしかない。
それとは別に、部下本人のやる気を引き出すためにも、過去の部下と比べてあげる。そして、その結果を必ず本人に直接伝えてあげる。
モチベーションが上がる。不得意なことの克服にも前向きに取り組める。昔の自分と比べて、少しずつ成長することの方が、取り組みやすい。
③目標を押し付ける
目標を互いに納得するまで話し合う。
その時、部下の表情をよく観察すること。
- 少しでも納得がいかない表情をしている
- 笑顔がない、目が輝いてない
- 自分の思いを伝えてくれない
こんな時には、まだ納得できていない。といっても、長時間拘束するのは逆効果。
こういう観点で、考え直してみてと伝えて、また後日話し合おう。
目標は、背伸びをして、なんとかギリギリ達成できる目標が最適。
なんの努力もなしに必ず達成できる目標は、部下の成長につながらない。絶対達成できない目標は、部下が自信を失うだけ。
押し付けるのはよくないが。あなたの経験を踏まえて、部下の能力・適性を踏まえて、適切な目標を設定するが上司の責任。
④すぐに「昔はこうだった」と言う
いまの時代に合う仕事の仕方。無駄な努力を省く方法を積極的に取り入れる。
例えば、わたしはSEだった。昔は当然、ソースを1からプログラミングしてた。。でも今はそんなことをする必要はない。
ググればいくらでも、テンプレートが出てくる。テストを自動化するツールもある。
あなたの部下は、いつの間に、積極的に取り入れている。仕事を効率化している。むしろそこからあなたが学ぶべき。
あるいは、便利なツールやノウハウなどは、勉強会を通して、部署内に共有してもらうべき。講師を務める部下も、他の部下もやる気が出る。成長する。
SNSやオンラインミーティングの活用法は、あなたの部下たちの方が、はるかに詳しい。積極的に、部署内での導入を依頼すべき。
大きなやりがいを見出して取り組んでくれるはず。
⑤上のことばかり気にする
あなたの上司の言葉は、あなた自身の言葉に翻訳して部下に伝えるべき。
役職が何段階も、上の人の言葉。部下にとっては外国語に等しい場合もある。きちんと、あなたの言葉に直して、伝えるべき。
あなた自身が、間違っていると思う指示を部下に伝えてはいけない。どうしてもそうしないといけない場合、裏側にある意図を丁寧に説明する。
あなたの上司への対応は、あなたが責任をもってやるべき。納得いかない指示・ルールを押し付けられた場合、あなたが、上司と闘う必要がある。
時には、部下を、本部長のところへ連れていく。企画書を直接説明させる。大きな成長につながるだろう。
事前、その場のフォローには責任を持つべき。もちろん、すべての手柄は、部下に譲ること!
部下よりも、上のことを気にする割合が高い上司。必ず、部下に見透かされる。
部下の信用を失う。組織のパフォーマンスは下がる。
まとめ:部下をダメにする上司が部下を成長させるためにすべきこと
最後、まとめになります。
<部下をダメにする上司の特徴>
- 部下に失敗させない
- 部下同士を比べる
- 目標を押し付ける
- すぐに「昔はこうだった」と言う
- 上のことばかり気にする
↓
<部下を成長させる上司になるために>
- あなたが、コントロールできる範囲で、たまには失敗をさせる
- 部下同士を比べるんじゃなくて、過去の部下と比べる
- 目標を互いに納得するまで話し合う
- いまの時代に合う仕事の仕方。無駄な努力を省く方法を積極的に取り入れる
- あなたの上司の言葉は、あなた自身の言葉に翻訳して部下に伝える
部下をダメにする上司から成長させる上司になりましょう。
結果的に、組織のパフォーマンスが上がる!
もちろん、あなたの評価も上がりますよ!
– END –
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