人事評価研修?
今回の記事は、下っ端のぼくには関係なさそうだね…じゃ!✋
こら、、待ちなさい!
今回は、きみみたいな人にこそ読むべき記事!
多面評価の時代になればきみも評価者に。
あと、もう評価者になっている人にも、注意点をお伝えします!
よろしく~
今回は、人事評価の話し。
会社員の管理職時代に「評価者研修」を受講。
望んでではなく…
会社からの指示で
講師は、三菱総合研究所の人材コンサルタント。
どうせ大した研修じゃないだろ。。
と思いきや…
意外と有益で、気づきが多かった
今回は、そこで得た知識で、記憶に残っていること。
納得できて、ためになったことをお伝えします!
この記事を読めば、これらが理解できます。
- 人事評価が、なぜ重要か
- 多面評価の導入で、人事評価がどう変わるか
- 評価する時に、やってはいけないこと
そして…
他人を正しく評価することができる!
【関連記事】評価の前に…そもそも目標の具体例や設定方法から知りたい方、こちらの記事からどうぞ!
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あとで読む~
人事評価とは…基礎編Ⅰ:3つの目的
人事評価は、この3つの目的を果たすために存在。
- ①会社から社員への期待表明
- ②組織目標を個人目標へ分割
- ③人材育成と最適な人員配置
1つずつ解説します。
目的①:会社から社員への期待表明
例えば、営業中心の会社の場合。
このように評価の内訳を設定。
- 6割:目標売上金額の達成度
- 2割:既存顧客からの満足度
- 2割:新規顧客の開拓件数
これは、会社が社員に期待することそのもの。
例えば、2つ目、3つ目だけやっても…
それだけじゃあ評価しません
1つ目を重点的にやらないと…
あなたを評価しません
というメッセージ!
会社が成長、存続できないから。
会社の業績、成長の過程で…
経営陣達が戦略的に変えていく
目的②:組織目標を個人目標へ分割
目標は細分化しないといけない。
・会社の目標
↓(細分化)
・部の目標
↓(細分化)
・課の目標
↓(細分化)
・個人の目標
小さな目標の達成が、集まって…
1つ上の目標の達成につながる!
社員全員が、個人目標を達成、必然的に…
- 課の目標
- 部の目標
- 会社の目標…全てが達成!
そんなうまくはいかないけど…
目標設定の最小単位は「個人の目標」。
これが、正しく設定されているか。
- 足し合わせると課の目標になっているか
- 課の目標を足し合わせると、部の目標になっているか
確認することが2つ目の目的。
目的③:人材育成と最適な人員配置
人事評価の結果は、各社員のこんな情報を…
組織に蓄積する
- 過去の業務実績
- 身に付けたスキル
- 行動特性やキャリア志向
そして、これらに活かす。
- 【目標】次に身に付けるスキルを設定
- 【異動】能力を発揮できる組織を決定
- 【昇格】上の役職に就けるか判断
以上が、人事評価の3つの目的でした。
人事評価とは…基礎編Ⅱ:2つの種類
人事評価には2種類あります。
- ①業績評価:業務の成果の評価
- ②行動評価:業務への取組み姿勢・能力の評価
それぞれ、事例と特徴を。
種類①:業績評価:業務の成果の評価
早速事例から…
このように個人の具体的な業務目標と成果を評価。
目標 | 実績 | 達成度 | |
---|---|---|---|
業績評価① | 半年間で、 営業売上金額で5,000万円 | 4,000万円 | 80% |
業績評価② | 1年間で、 新規顧客開拓10件 | 12件 | 120% |
業績評価③ | 2020年6月末までに、 顧客分析システムを完成 | 6月末に完成 | 100% |
組織の業績目標を…
個人の単位に分割したもの
会社や組織の業績により…
流動的に変化する
さらに、異動になれば…
見直しが必要
【関連記事】仕事の目標の具体例や設定方法を詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ!
種類②:行動評価:業務への取組み姿勢・能力の評価
これも事例から…
評価項目 | 評価(10段階) | |
---|---|---|
行動評価① | リーダーシップがある | 7:組織をまたいで、 高いリーダーシップを発揮 |
業績評価② | コミュニケーションスキルがある | 6:論理的かつわかりやすく、 ものごとを説明できる |
業績評価③ | 情報収集能力が高い | 5:基本的、標準的な 情報収集スキルがある |
※この評価数字の段階や意味が、会社によって異なる。基本的には、上の事例より詳しく文書化されてる。
業績評価に比べると…
評価基準が曖昧
逆に言うと…
普遍的な行動指針を評価するもの
会社の業績や所属組織が変わっても…
変わらないことが多い
人事評価とは…基礎編Ⅲ:4つの結果と5つの原則
人事評価は4つの結果に使われる
人事評価の結果…
この4つが会社によって決められる。
- ①賞与・ボーナス
- ②昇給(年1回)
- ③昇格・出世
- ④異動
この時に、前の章で説明した。
2種類の評価を使い分ける傾向がある。
①賞与ボーナスを決める時…
対象期間(半年・1年)の
「業績評価」で決める
②昇給、③昇格・出世、④異動を決める時…
過去の「業績評価」と
最新の「行動評価」を総合して決める
人事評価は5つの原則で成り立っている
これは一般的に言われてること。
当たり前のことだけど重要なこと。
<①公正な評価>
悪意のある利用、不公平な評価がないこと
<②評価基準の明確化>
評価期間、評価尺度が明確に文書化
<③評価基準の理解>
評価する人と、される人全員が、正しく理解
<④評価基準の遵守>
全員が基準を守る
<⑤評価責任の自覚>
評価する人が評価される人の成長、会社の成長と存続に責任を負う
評価する人、される人も…
全員が守らないといけない原則
部下が上司を評価する時代に【多面評価の導入】
従来の人事評価の手順
多面評価を導入していない企業は…
いまだにこれだけ
・自己評価:自身を客観的に評価
↓
・一次評価:課長が部下の成果を評価
↓
・二次評価:部長が課長の評価を審査
部員間の評価を調整
↓
・最終評価:本部長・役員が最終調整
ここで、自己評価と一次評価は…
「絶対評価」になる傾向が
自分、あるいは1人の部下が…
その目標を純粋に達成できたかを評価。
二次評価と最終評価は…
「相対評価」になる傾向が
部内・本部内で他の部員と比べて、評価を調整。
多面評価の導入【従来の評価手順との違い】
多面評価は、これまでの評価の評価者に…
「下」と「左右」を加えたもの
- 下:部下
- 左右:同僚、取引先
つまり誰もが評価者になる。
図にするとこうなる。
え、、ぼくも評価者になるの?
当然、、当たり前!
だから、これから説明する2つの特徴を理解しましょう!
多面評価の2つの特徴:「行動評価」と「絶対評価」
ここで、人事評価の2つの種類を思い出して下さい!
「業績評価」と「行動評価」
「多面評価」は「行動評価」で適用するケースが多い。
それはそうですよね。。
部長の業績、つまり、部全体の業績…
1部員が評価するのは無理
特に、取引先は、外部の人間ですから…
業績評価は無理
なので「業績評価」は従来通りで…
「行動評価」に多面評価が加わるイメージ
もう一つの多面評価の特徴は…
「絶対評価」であること
他人と比べて、ではなくその人を…
各評価項目だけで純粋に評価
取引先は、自然と相対評価することもあるけど…
それは取引先に任せるだけ。
多面評価のメリットとデメリット
まずメリットから。
- ①納得性・客観性が高まる
- ②自分自身の特性が分かる
- ③評価を意識して行動するようになる
ただ、このようなデメリットもある。
- ①部下や同僚に気を使う
- ②しめし合わせて互いの評価を高める
- ③評価者の正しい姿勢と責任を全社員が持つ必要がある
特に③がない状態で導入すると、非常に危険!
モラルが崩壊してしまい…
人間不信に陥る人も
全社員が自社の評価制度を理解することが必須。
さらに、既に説明した評価の5原則を徹底!
取引先にも拡大する場合は…
目的をきちんと理解してもらう必要がある。
人事評価での評価者の注意点【NG3選!】
人事評価の制度、原則をどんなに理解していても…
評価者がおちいる罠がある
多面評価、従来評価、いずれも共通して。
それがこの3つ!
- ①1つの評価を他の評価に影響させる
- ②評価理由を説明できない
- ③他人の意見や噂に影響される
1つずつ説明します。
注意点①:1つの評価を他の評価に影響させる
これが一番、陥りやすい。
3つのNGな事例を挙げます。
NG事例1:過去の評価を、今期の評価に影響させる
- 入社してからずっと好調な業績を継続してきた部下
- 今期は、目標未達成
- でも、これまでの評価をねぎらって、今期も標準評価に
業績評価は、必ず対象期間が決まっている。
その期間の実績だけを正当に評価しないとダメ
前の期に実績を上げれなくても…
今期達成すればきちんと評価
そうじゃないと、挽回のチャンスがなくなる。
モチベーションが保てない
あと、過去の評価を優遇することは、こんな害を生む。
今期実績を上げた人の評価を…
相対的に下げることになる
二次評価、最終評価者の、調整を狂わせる。
NG事例2:業績評価を、行動評価に影響させる
- 営業成績が抜群の部下
- 恐らく行動も素晴らしいはずだと、高評価をつける
これも最悪!
分けてる意味がなくなる
営業成績が抜群でも…
それとは完全に切り離して行動評価する
- 部下の教育を怠っていないか
- 顧客本位の考えを持っているか
- 資格取得などを自己研鑽してるか
別の観点だから分けている。
いくら営業成績だけよくても…
管理職適性がない人もいる
売上を上げてくれるので、自分が助かってるから。
という理由で評価してはダメ
ふさわしくない人が人の上に立って…
不幸になる部下が生まれる
NG事例3:1つの評価項目で大きな成果を上げたから他を甘くする
- 既存顧客からの売上目標を大幅に達成
- 新規顧客開拓件数は、目標未達だったけど達成評価に
事例2と同じでダメ。
会社として、組織として…
新規顧客の拡大も目標にしている
それにも取り組まないと評価されないことを…
認識してもらうべき!
注意点②:評価理由を説明できない
評価にはこれがかかっている。
- 「人間ひとりの成長と生活」
- 「組織と企業の成長と存続」
「業績評価」「行動評価」どちらも同じ。
評価者は、1つ1つの評価項目の評価結果に対して…
理由を説明する責任がある
これらは完全に排除して…
- 感情論
- プライベート
- 性格の好み
これらの理由を、説明する必要がある。
- 評価を下げた場合の理由
- 評価を上げた場合の理由
- 標準評価とした場合の理由
- 自己評価とは違う評価とする場合の理由
当然、1人ずつ、各評価項目毎に!
評価対象者の…
- 具体的な業務実績
- 具体な行動特性
これを示した上で評価する必要がある。
注意点③:他人の意見や噂に影響される
これもやってしまう人が多い。
ケース①:同僚の噂話しで他部署の部長を評価
「あの部長、自分で決めないんだよね~」
こんな飲み会での会話を真に受けて…
評価をしてはダメ!
「決断力は標準以下」みたいに。。
そんなことをするくらいなら…
- 評価を放棄すべき
- 標準評価を付けるべき
さっきダメだと言ったけど…
その方がまだまし
本当に分からないから平均点を付ける。
これは仕方ない。
人の噂で評価を決めると…
悪い噂を広める人が出てくる
会社のモラルが崩壊する。
多面評価のデメリットを思いっきり受ける。
ケース②:前任上司から引き継ぎで部下を評価
自分が異動になってある課の課長に就任。
前任の課長から引き継ぎを受けた時に、ポロっとこんなことを聞く。
「Aさんはいまいちリーダーシップがなくて」
これを受けて、Aさんの「リーダシップ」の…
評価を下げてはいけない!
あくまで、前任の課長の評価。
自分の目で確かめて、実際に共に仕事をして…
自分の判断で正当に評価。
前期の評価を、今期に影響させてはいけないのと同じ。
評価者が変わったのに…
前任の評価者を意見を影響させてはいけない
まとめ:人事評価研修の振り返り
ということで、人事評価研修は、以上となります。
長々とお疲れさまでした。
繰り返しになりますが、人事評価は…
「評価される人のモチベーションと成長」
に多大なる影響を与えます。
大げさではなく…
他人の人生を左右する
軽い気持ちでやってはいけない。
真剣にやらないといけません。
【関連ガイド記事】管理職が果たすべき役割の完全ガイドです。
【↑この記事の概要と掲載記事一覧↓】
<役割①:組織の目標を立てる、達成する>
- 組織の成果を最大化するのが目標設定
- 必要な2つの視点:全社目標を細分化、メンバー目標を足し算
- 3種類バランスよく:直接目標、間接目標、スキルアップ目標
- 必要な2つの取り組み:目標の説明・話し合い、中間フォロー
<役割②:部下を育成する、責任をとる>
- 若手社員の育成・教育方法
- 部下のタスクを管理・フォローする
- 仕事の「ほうれんそう」に見返りを与える
- 時には仕事を「丸投げ」する
- 速やかに正しい意思決定をする【なるべく会議以外の手段で】
<役割③:部下を評価する>
※本記事で解説済み
<役割④:部下の模範になる>
- 部下に憧れを抱かれる
- 部下に嫌われることをしない
- 部下をダメにする上司にならない
- 部下に悩んでいる姿を見せない
<管理職の役割を果たせない人の行く末>
– END –
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