IT業界の多重下請け構造は20年以上変化なし!【業態別キャリア展望】

【完全図解】システム業界のゆるぎない構造~SEのキャリア展望~ SE
若手<br>プログラマー
若手
プログラマー

独立系のシステム会社に就職して、2年が経過。

そろそろ転職とか考えてる。

でも、どんなところがいいんだろ。。

たけし(39)
たけし(39)

IT業界って、こんな構造になってるんだけど。

  • 発注者
  • 一次請け
  • 二次請け
  • 三次請け…

自分がどの位置にいるか知ってる?

若手<br>プログラマー
若手
プログラマー

恐らく下の方なのは間違いないんだけど、、正直分かってない。

たけし(39)
たけし(39)

OK!

じゃあまず構造から理解しよう。

そのあと、各業態のメリット、デメリットを解説していく。

きっと、きみのキャリアを選択するためのヒントが見つかるはず。

こんな人に、こんなことを!
  • キャリアアップを目指すSE、就活生の皆さんへ!
  • IT業界の多重下請け構造を正しく理解しよう
  • 各業態のメリット・デメリットを知ろう
  • あなたが目指す業態を見つけて、キャリアプランを練ろう

こんにちは!たけしです。

わたしは、大手金融機関の社内SEと、子会社SEを共に経験。

わたしがIT業界に関わってきた約20年、基本構造は全く変わっていません。

発注者を頂点とする多重下請け構造です

わたしは、業界構造の一番上から下まで、全てに関わりました。

本記事では、わたしの経験をもとに…これらを説明します。

  • IT業界の全体構造、各業態の関係
  • 各業態の特徴、メリット、デメリット
  • 各業態のキャリア展望

記事を読んで、これらを実現しましょう!

  • あなたが業界でどの位置にいるか分かる
  • あなたが目指したいSE、業態が決まる
  • SEとしてのキャリアの方向性が定まる

【関連記事】SEの就活、キャリアプラン関連の完全ガイドをそれぞれ用意しています。よろしければ、合わせてお読み下さい!

【関連記事】社内SEへの就職について、完全ナビを用意しております。合わせてお読み下さい!

IT業界の多重下請け構造【全体像を図解】

さっそく全体図からです!

IT業界の多重下請け構造【全体像を図解】

オレンジの業態がわたしが実際に籍を置いた企業。

矢印が発注の流れ。

まずは簡単にざっと上から、概要だけ説明します。

詳しい説明はのちほど…

①発注者:大企業や国

  • 金融機関、コンビニ、省庁
  • 業界構造の頂点、発注者
  • 最近ではこの位置に、楽天やZOZOなどのメガベンチャーが含まれる

<全体図(再掲)>

IT業界の多重下請け構造【全体像を図解】

②一次請け:システム子会社、国策系

  • 大手企業のシステム子会社、野村総合研究所、NTTデータなど
  • システム構築事業の中では、頂点、発注者
  • 電気メーカー系はこの位置にくることも

<全体図(再掲)>

IT業界の多重下請け構造【全体像を図解】

③二次請け:電気メーカー系、大手独立系SIer

  • メーカー系は、日立、NEC
  • 独立系は、TIS、SCSKなど
  • システム構築事業の中では、二次受託者

<全体図(再掲)>

IT業界の多重下請け構造【全体像を図解】

④三次請け以下:小規模独立系SIer、フリーランス

  • 企業名を出しても、あなたは知らないはず…
  • システム構築事業の中では、三次受託者あるいはそれ以下…

<全体図(再掲)>

IT業界の多重下請け構造【全体像を図解】

ちなみに、、こんな呼び方があるんですね…

  • ユー子:「ユーザ系SIer」(システム子会社)
  • メー子:「メーカー系子会社」

わたし、たけしは、ユー子に勤めていたらしい。。

知らなかった…ご参考まで↓

ITエンジニアとIT業界について(その1)
ITエンジニアの多くが関わるSIer業界、今回はそのことについて投稿させて戴きました。

※Twitterでコメント頂いた「かがみんさん」のサイトです。その他の業態についても、詳しく解説されています。

IT業界の多重下請け構造が揺るがない3つの理由

若手<br>プログラマー
若手
プログラマー

なるほど、自分が三次請けの小規模な会社なのは分かった。

でも、なんで大企業から直接下の方に発注できないの?

フリーランスになって大企業から発注を受けると、最強の勝ち組じゃない?

たけし(39)
たけし(39)

いいところに気づいたね。。

色々あるんだけど、それができない主な理由がこれ。

まあ、建築業界で大きなビルを建てるときの構造と同じだよね。

大企業から2次請け、3次請け以下に直接発注できない理由
  • ①直接契約が結べない、取引先を多くしたくない
  • ②大企業システム開発が細かく分業化
  • ③大企業社員は、細かい開発指示を出す能力がない…

1つずつ簡単に…

理由①:直接契約が結べない、取引先を増やしたくない

大企業と開発受託企業の間には、発注関係、秘密保持契約など多くの契約が…

社内SEは、ほとんどの業務を契約関係に費やしています。

取引先は、厳密な審査が必要です。

特に初回取引先の場合、このような審査がある。

  • セキュリティ管理体制
  • 資本金や財務状況
  • 公的企業資格 などなど…

基本的に、規模が小さすぎる会社や個人とは契約を結べない

膨大な資料をまとめて、審査部門に承認をもらい、ようやく基本契約を結べます。

場合によって、開発現場の視察も必要になる。

ですので…

取引先はなるべく増やしたくない

だから、大企業は…

なるべくシステム子会社への発注に1本化したい

ちなみに、大企業が個人のフリーランスと契約することは、絶対あり得ません。

IT業界にドクターXは存在しない。。(笑)

理由②:大企業システム開発が細かく分業化

大企業のシステム開発は、大規模です。

開発作業は、分業化・細分化される。

こんな工程に分けて、進めます。

  1. 要件定義
  2. 外部設計
  3. 詳細設計
  4. 開発、実装(プログラミング・テスト)
  5. システム全体テスト
  6. システムリリース、納品

各工程で、求められる人材、つまり、人数・スキル・単価が変わってくる。

例えば、要件定義と、開発・実装を比べると…

要件定義開発・実装
必要な人数少人数大人数
必要なスキル設計スキル開発スキル
求められる単価・コスト高単価低単価
主な担い手1次請け企業2次請け以下の企業

1次請けの大企業システム子会社単独では、開発メンバーが揃わない。

単価も割りに合わない。

3次請けのソフトウェア会社では、大企業の要件定義は担えない。

大企業の業務知識や、大企業各部署との人脈がない。

なので、必然的に、多重下請け構造が出来上がる。

理由③:大企業社員は、細かい開発指示を出す能力がない…

大企業の社員、ユーザー部署は、システム開発をしたことがない。

大企業の社内SEでさえ、開発作業をしたことがない人がいる。

システム開発会社(SIer)と会話さえ成り立たないケースが多い

  • システム開発の進め方(先ほどの工程)も知らない
  • 技術的なことなんて全く分からない

だから、システム開発子会社に丸投げするしかない。

わたしが、システム子会社にいる時は…

ユーザーの仕事である「要件定義」さえ丸投げされてた

大企業の社内SEには、このようなスキルがない…

  • 設計スキルがないから、要件定義も設計もできない
  • 技術スキルがないから、開発会社との技術的な会話はできない
  • 開発経験がないから、開発作業の指示は出せない

ことが多い。。(全員じゃないですよ!)

IT業界各業態のメリット・デメリットとキャリア展望

業態①②:社内SE、ユーザ系SIer

社内SE、ユーザ系SIer
メリット~Good Point!~
  • 収入が一番安定していて高い(30歳700万円くらい)
  • その業種と会社の専門知識がつく
  • 企画、要件定義、設計スキルがつく
  • プロジェクトマネジメントスキルがつく
デメリット~Bad Point!~
  • 開発・実装スキルが身につかない
  • 他の業種の業務知識は身につかない
  • その会社特有のルールや知識ばかりに
  • 営業力はつかない
キャリア展望~Next Challenge!~
  • 同業種の、より大手への転職
  • フリーランスはスキルがなくて困難

【関連記事】社内SEについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も合わせてどうぞ!

業態③:電気メーカー系、中堅・大手独立系SIer

電気メーカー系、中堅・大手独立系SIer
メリット~Good Point!~
  • 収入が安定、比較的高い(30歳600万円くらい)
  • さまざまな業種やスキルを経験できる
  • 設計・開発スキルがつく
  • 営業職も選べる
デメリット~Bad Point!~
  • 最上流工程、要件定義はキャリア後半
  • 自社製品を使う必要がある、縛られる
  • そこまでの高収入は望めない
キャリア展望~Next Challenge!~
  • どこにでもチャレンジできる
  • 腕に自信があればフリーランスも

業態④-1:小規模独立系SIer、ソフトウェアハウス

小規模独立系SIer、ソフトウェアハウス
メリット~Good Point!~
  • 開発、実装スキルがつく
  • うまくいくと役員まで出世できる可能性あり
デメリット~Bad Point!~
  • 収入が低い(30歳500万円くらい)
  • 開発・実装スキル以外の企画、要件定義、設計スキルが身につかない
  • 労務環境が悪い場合がある(ブラック率高い)
  • 勤務地なども不安定
キャリア展望~Next Challenge!~
  • 収入アップや上流業務を目指すなら、ユーザー系か大手SIerへ
  • 腕に自信があればフリーランスも

業態④-2:フリーランス、個人事業主

フリーランス、個人事業主
メリット~Good Point!~
  • 仕事の内容、場所、時間を選べる
  • 希少スキルを直接売り込んで高収入も
  • 出世や組織のしがらみから解放
  • 仕事に必要なものを経費申告して節税
デメリット~Bad Point!~
  • 収入が不安定、手当や企業年金もなし
  • 営業活動が必要
  • 客先常駐の可能性もある
  • 税務申告などは全て自分で
キャリア展望~Next Challenge!~
  • 会社員に戻ることはなさそう…
  • 起業の可能性はあり

最後に:IT業界の多重下請け構造と各業態のキャリア展望まとめ

では、最後、まとめとなります。

<IT業界の多重下請け構造の全体像>

IT業界の多重下請け構造【全体像を図解】

<各業態の特徴とキャリア展望まとめ>

収入主なスキルキャリア展望
社内SE
ユーザー系SIer
高(30歳700万)上流工程
自社業務特化
同業他社への転職
独立は困難
電気メーカー系
中堅・大手SIer
中(30歳600万)上流
設計スキル
どこでも狙える
独立も可能
小規模独立系SIer
ソフトウェアハウス
低(30歳500万)下流工程
開発スキル
大手への転職
独立も可能
フリーランス
個人事業主
未知数下流工程
開発スキル
未知数
起業も可能
若手<br>プログラマー
若手
プログラマー

なるほどー!

まずは大規模なSIerを目標にスキルアップと転職活動してみる…

将来的には、フリーランスもありかも。。

ありがとう!

たけし(39)
たけし(39)

Good Luck!

最後まで読んで頂きありがとうございました。

あなたの、SEとしてのキャリアプラン検討に少しでも役に立てて頂けると嬉しいです!

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