SEの上流工程の仕事って?システム開発は要件定義が明暗を分ける!

※本記事は広告を含みます
SEの上流工程の仕事って?システム開発は要件定義が明暗を分ける! SE
スポンサーリンク
こんな人に こんなことを!
  • SEの上流工程の仕事に興味がある人へ!
  • 駆け出しSE、就活生、転職希望者向け!
  • システム開発の、上流工程と要件定義の重要性を理解しよう!
駆け出しSE
駆け出しSE

開発中心にこなしてきて3年目。

そろそろ…

  • 上流工程を経験したい!
  • 要件定義をしてみたい!

どんなことするのか教えて下さい。

システム開発に、失敗したくないので…

抑えるべきポイントを!

金融SE歴12年。

それ以外の5年間も証券会社本体にいて…

ユーザーとして上流工程に関わりました。

今回は、長年やってきた…

上流工程、要件定義を徹底解説します!

長文なので、前置きはこれくらいで早速開始!

【関連記事】社内SEへの就職対策完全ナビです。

【関連記事】SEのキャリアプラン策定ガイドです。

Amazonでkindle本を出版中です。

試し読みだけでも、よろしくお願いします。


証券SEの全て: キャリア17年の元大手証券会社社員が徹底解説!


社内SEへの就職対策完全講座: 面接官実績があるキャリア17年の元社内SEが徹底解説!

※アンリミテッド会員なら無料購読できます

Kindle Unlimitedを30日間無料体験してみる
スポンサーリンク
  1. SEの仕事の「上流工程」とは?【下流工程との違い】
  2. システム開発は上流工程・要件定義がなぜ大事?
    1. 上流工程をビル建設に例えると…
    2. 上流工程・要件定義をミスると最悪の事態に…
  3. 上流工程・要件定義は、誰が主体で進める?SEの役割は?
  4. SEとユーザーは、上流工程・要件定義で、何を決める?
    1. 上流工程で決めること1:システムを作る目的
    2. 上流工程で決めること2:システムに求めること
    3. 上流工程で決めること3:システムを使う人
    4. 上流工程で決めること4:システムをいつから使うか
    5. 上流工程で決めること5:システムを作る効果
  5. SEは、上流工程・要件定義で、何を作る?【成果物】
    1. 要件定義の成果物①:要件定義書
    2. 要件定義の成果物②:新旧業務フロー対比図
    3. 要件定義の成果物③:投資対効果評価シート
  6. 上流工程・要件定義で必要なSEのスキルは?
    1. 必要なスキル①「業務知識」:ユーザーとの意思疎通に必要
    2. 必要なスキル②「提案スキル」:技術・業務両方での提案
    3. 必要なスキル③「ドキュメンテーションスキル」:ユーザーが分かる言葉で
  7. 上流工程・要件定義ができる会社は?
    1. 間違いなくできる会社:社内SE、ユーザー系SIer
    2. チャンスがある会社:メーカー系SIer、コンサル系
    3. 難しい会社:独立系SIer、その子会社、ソフトウェア開発会社
  8. まとめ:SEの上流工程・要件定義の仕事について

SEの仕事の「上流工程」とは?【下流工程との違い】

SEの仕事の「上流工程」とは?【下流工程との違い】

システム開発プロジェクトは、このような流れで進める。

大きく「上流工程」「下流工程」の2つに分けて。

基本的には上から順番に。

<上流工程>

  • ①要件定義
  • ②プロジェクト計画
  • ③設計

<下流工程>

  • ④開発
  • ⑤テスト
  • ⑥納品

この①~⑥の1つずつを「工程」と呼ぶ。

簡単に言うと違いはこう。

  • 「上流工程」:何を作るのかを決める工程
  • 「下流工程」:上流工程で決めたものを、作る工程

プロジェクト全体の期間は短くて2月。

長いと1年以上、2、3年になることも。

「工程」は、会社によって呼び方、分け方が微妙に違う。

でも、上の呼び方で通じないことはない…

【関連記事】この記事は上流工程、要件定義の解説が中心。そもそも、各工程の仕事内容を知りたい方、こちらの記事からどうぞ!

駆け出しSE
駆け出しSE

ごめん!

知ってる!

ごめん!

じゃあ、本題に入ろう!

スポンサーリンク

システム開発は上流工程・要件定義がなぜ大事?

システム開発は上流工程・要件定義がなぜ大事?

上流工程をビル建設に例えると…

  • 上流工程は、大規模ビルの構想・設計と同じ
  • 要件定義は、ビルを何に使うか、マーケティング戦略と同じ

大規模開発ほど、上流工程が重要になる。

ここでミスがあると…

何億、何十億というお金が無駄に

システム開発の仕事の解説は、度々…

「ビルの建設」が持ち出されます。

今回はそれにならって説明!

上流工程の最初の「要件定義」には…

これらが全て詰まっている!

  • 完成外観図の作成
  • 立地や集客戦略の策定
  • オフィスビルにするか
  • 賃貸マンションにするか
  • 商業施設にするか
  • 賃貸料やテナント料の設定
  • 入居者、企業への事前営業
  • 収益計画の策定
  • 建設コストの回収計画の策定

失敗したらどうなるか、1つでも忘れたらどうなるか。

容易に想像できるはず・・・

駆け出しSE
駆け出しSE

確かに・・・!

オフィスビルの建設を頼まれたのに…

賃貸マンション作っちゃったら、どえらいことに!

でも、、結構、普通にある!

要件定義は、建設業界に例えると…

不動産デベロッパーの仕事

三菱地所とか三井不動産。

建物自体の建築計画も、もちろんだけど…

都市計画=会社全体の戦略策定の要素を含んでいる

もう十分かもしれないけど。。

さらに、その次の上流工程…

  • 「プロジェクト計画」
  • 「設計」

同じく、ビル建設を例に挙げると・・・

<プロジェクト計画>

  • 発注建設業者の選定
  • 資材の調達計画の策定
  • 全体コスト計画の策定
  • 建設詳細スケジュールの策定

<設計>

  • 地盤設計、配管設計
  • デザイン設計
  • 耐震対策
  • 各フロア、各部屋の見取り図作成
  • 建設設計図の作成

建設業界に例えると、上流工程の「プロジェクト計画」は…

大手ゼネコンの仕事。

上流工程の「設計」は、その子会社…

下請け建設会社の仕事。

上流工程・要件定義をミスると最悪の事態に…

上流工程・要件定義をミスると最悪の事態に…

上流工程で決めるべきことを決めないで…

建築作業に入ったらどうなるか

  • 下流工程で、致命的な問題が見つかると、上流工程をやり直すことに
  • 最悪、開発中断も大いにあり得る

初めに説明した開発の工程は、①から⑥まで、順番に進む。

あくまで、前の工程に大きな問題がなければ。

でも、作っている最中に前の工程のミスが発覚…

システム開発では必ずあること

忘れっぽい、あなたのためにおさらい!

<上流工程>

  • ①要件定義
  • ②プロジェクト計画
  • ③設計

<下流工程>

  • ④開発
  • ⑤テスト
  • ⑥納品
駆け出しSE
駆け出しSE

いや、だから…

知ってるってば!

「⑤テスト」で「④開発」のミスを見つける…

まだ全然まし!

最悪なのは、「⑤テスト」「⑥納品」の工程で…

上流工程の致命的な問題が発覚!

工程を戻ってやり直しになることも。

作ったものの全部、一部が無駄になることも。

一部の機能の「③設計」に問題がある場合も…

まだ全然まし!

そこだけやり直して、ユーザーと点検すればいい。

最悪なのが、上流工程…

「①要件定義」に致命的なミスがあった場合…

特にユーザーとの認識相違!

例えば、「⑤テスト」の段階で…

数か月振りにユーザーに加わってもらう。

そこで、こんなことを言われた場合…

「え??これ10Fまで全部オフィスフロアじゃん。1Fには飲食店を入れる予定なんだけど・・・」

まあ、ビル建設ではこんなことあり得ないけど。

実際に建物を作るし、各段階で施工主のチェックを受けるから。

でも、システム開発では全然ある。

プログラムというユーザーに見えないものを作るから。

最終段階で、目に見えるものができて…

初めて見てもらう

そこで…

「え・・・!あれがないんだけど」

ってことが、普通にある。

あと、要件定義は、一部ミスするだけならまし…

必要なことをやらない場合がある

大規模開発で全くやらないことはないけど…

一部漏れることが

では次に、要件定義で決めることを説明します。

駆け出しSE
駆け出しSE

お願い…

というか建設業界の例えばっかりで、、

わたしがSEってこと、、忘れかけてたわ!

SEの仕事の実例でお願い!

スポンサーリンク

上流工程・要件定義は、誰が主体で進める?SEの役割は?

上流工程・要件定義は、誰が主体で進める?SEの役割は?

では、ここからは…

SEの上流工程の仕事を実例満載でお届けします。

一言でいうと、これを決める仕事!

  • 構築するシステムに求めること
  • 構築するシステムで実現すること

あまり、イメージわかないはず。。

駆け出しSE
駆け出しSE

あまり、、というか全く!わかない!

この3つを教えて!

いい?よく聞いてね?

  • 疑問①:誰が主体で進めるの?
  • 疑問②:なにを決めるの?
  • 疑問③:なにを作るの?


はい!!!!(涙)

その3つに答えます。。

まずは、1つ目!

上流工程・要件定義は…

  • ユーザー、お客さまと、SEが、協働で進める
  • 対等な関係を築き、半分ずつ分担できればベスト!

一般的に、上流工程、特に「要件定義」の主体は…

ユーザーと言われている

システムに何を求めるかは…

作る人じゃなくて、使う人が決めること

でもあくまで、これは…

システム開発プロジェクト

ユーザーには、分からないことだらけ…

  • 何をどうやって決めればいいか
  • どんな資料にまとめればいいか
  • システムにどこまでできるのか

決めることが多すぎる。。

やっぱり、そこは…

SEが主導して決めていく!

駆け出しSE
駆け出しSE

SEの腕の見せ所だね…

やる気が出てきた!

スポンサーリンク

SEとユーザーは、上流工程・要件定義で、何を決める?

駆け出しSE
駆け出しSE

じゃあ、2つ目!

わたしたちSEが主導して…

何を決めるのか教えて!

この5つを決める!ユーザーと合意する。

  1. システムを作る目的
  2. システムに求めること
  3. システムを使う人
  4. システムをいつから使うか
  5. システムを作る効果

それぞれ、具体的な内容を…

もう一段だけ、掘り下げていきます!

以下のポイントを漏れなく、網羅的に…

ユーザーと合意することが重要!

上流工程で決めること1:システムを作る目的

実例を挙げると、こんな目的がある…

<収益を拡大したい>

  • 新商品を販売したい
  • 新サービスを開始したい

<コストを削減したい>

  • 人件費を削減したい
  • 印刷費、郵送費削減したい

<リスクを低減したい>

  • オペレーションリスク?
  • セキュリティリスク?

<制度・法律を守らないといけない>

  • 社内の制度?
  • 国が定める制度・法律?

SEが、気を付けないといけないことは…

  • 最初に決めたら、ブレちゃいけない(目的を追加するのもよくない)
  • 目的が複数あるのは構わない(国の制度を利用して売り上げも高める)
  • なるべく数値化する(売上件数、金額)
  • 根拠となる制度や法律を明示する

上流工程で決めること2:システムに求めること

実例を挙げると、こんなことがシステムに求められる…

<対象とする業務、変える業務>

  • 廃止する業務、新しく行いたい業務
  • 改善したい業務、廃止したい紙
  • 変えない業務も明確に

<インプットしたいこと>

  • 画面で入力したい
  • ファイルで一括アップロードしたい

<アウトプットしたいこと>

  • 画面で見たい
  • Excelで操作したい
  • PDFで保管したい

<自動化したいこと>

  • データ登録
  • 計算
  • 抽出
  • マッチング…

<利用したい環境>

  • WEB
  • モバイル
  • タブレット…

SEが、気を付けないといけないことは…

  • ユーザーから最初に要件を、広く聞き出すのは構わない
  • ただ、全ての要望を実現することはできない
  • それぞれの要望の概算見積りを実施する
  • 概算予算をユーザーに提示する
  • 全体予算に応じて、取り込むものをユーザーと調整して決める

上流工程で決めること3:システムを使う人

システムを使う人と、おおよその人数を決める…

<社内の人間>

  • 特定の部署?
  • 全社員?
  • 人数は?頻度は?

<社外の人間>

  • 外部のお客さま
  • 限られた取引先のみ?
  • 広く個人にも開放?
  • 最大利用者数、利用頻度は?

※当然社内外、両方の場合もある

SEが、気を付けないといけないことは…

  • 社内/外のどちらかで、ネットワーク、セキュリティ要件が大きく変わる
  • 利用人数・頻度で、ネットワークやサーバー(メモリ)の要件が変わる
  • 混雑時、一時的に、利用できなくていいか、絶対にダメか、ユーザーと決める
  • 極力止めたくない場合、ハードウェアのスペックに十分な予算を投じる

上流工程で決めること4:システムをいつから使うか

実例を挙げると、いつからシステムを使いたいかは、大きく3種類…

<時期が明確に定まっている>

  • お客さまに広告・宣伝済
  • 制度・法律の施行日が決まってる(例:消費税)

<絶対的な期限はないが急いでいる>

  • 同業他社がサービス開始済
  • 毎年多額のコストが発生している
  • リスクが顕在化して事故が発生

<正直いつでもいい>

  • できればやりたい
  • いつかやりたい

SEが、気を付けないといけないことは…

  • 時期が明確に決まっているものは、さらに2つに分かれる
  • A:最悪、期限を延長できる、B:絶対にできない
  • Aは、ユーザーに手段の検討だけはしてもらう(例:お客さまへのサービス開始延期の謝罪)
  • Bは、システムの開発期間に余裕を持たせる。開発範囲の限定を検討。
  • 必要最低限のシステムにして、ユーザーの作業で補ってもらう…

上流工程で決めること5:システムを作る効果

実例を挙げると、システムには、こんな効果が求められる…

<見込める収益>

  • 月間、何件の販売・成約を見込める?
  • 年間、いくらの収益になる?

<見込めるコスト削減>

  • 月間、何人、何時間の削減を見込む?
  • 何件の印刷費・郵便費を削減できる?
  • 年間、いくらのコストが削減できる?

<見込めるリスク削減>

  • 月間、何件の事故を防止できる?
  • 年間、想定される防止被害額は?

SEが、気を付けないといけないことは…

  • システム投資額を何年で回収できるか、ユーザーに提示すること
  • 例えば、システム投資に3億円かかる。年間1億円の収益増加が見込める。
  • これなら、3年で投資回収ができることになる。
  • 基本的に、3年がギリギリのライン。5年以上の場合、事業や企業が存続しているかも危うい…
  • 投資が割に合わない場合は、システム開発をしない。
  • あるいは、コストを抑える案を提示するのも、SEの役割!
駆け出しSE
駆け出しSE

自分たちの利益になるからって…

なんでもかんでも、開発すればいいわけじゃないんだね!

そう!

システム開発のプロとして…

業務・システムの両面から、お客さまにとって、ベストな提案をすべき!

それが、長期的で良好な関係につながる!

スポンサーリンク

SEは、上流工程・要件定義で、何を作る?【成果物】

SEは、上流工程・要件定義で、何を作る?【成果物】

駆け出しSE
駆け出しSE

じゃあ3つ目!

何を作るのか…

いわゆる、成果物について、教えて!

そうですね!

ここまで決めてきたことを…

成果物つまり、資料に残すことが大事!

口頭での合意は、お互いの記憶にすぎない…

何も形に残っていない、成果はゼロ

そうならないように…

主に、これらの資料を作成します!

  • ①要件定義書
  • ②新旧業務フロー対比図
  • ③投資対効果評価シート

要件定義書に全て纏めてもいい。

わたしの場合は、少し性質が異なるので…

2つを別出しにしてた。

要件定義書の別紙にしてもOK!

1つずつ解説します。

要件定義の成果物①:要件定義書

これまで説明した決めるべきこと、決まったことを…

全て文章に纏める

基本的にはSEが主導して。

一番の目的は…

ユーザーとの認識相違を防ぐこと!

SEが書いた場合でも、これらは必須!

  • ユーザーに時間をとってもらい
  • 直接説明して(最終的には対面で)
  • 合意結果と修正過程を記録に残す

ユーザの意思が色濃く出るところは、直接書いてもらうのもあり。

ただ、注意しないといけないのは…

ユーザーのドキュメント力とシステム知識

これを見定めて判断すること。

文章を書く経験が、ほとんどないユーザーもいる。

普通に、こんなことが起こる…

  • 書き間違えることがある
  • 正確に書けないこともある
  • システム用語を誤って使うことがある

あとで、もめごとになって、ユーザーに責任を追及しても…

いいことなんて1つもない

それなら、ヒアリングして…SEが書くべき!

要件定義の成果物②:新旧業務フロー対比図

図が中心になるので、要件定義書とは分けていた。

資料の媒体、わたしはExcelを選択。

このようなことをフロー図に整理。

現状とシステム導入後を、対比させる形で…

<業務の登場人物>

  • 社内の部署
  • 社外の取引先
  • お客さま
  • システム

<業務のイベントフロー>

  1. 「予約」
  2. 「成約」
  3. 「配送」
  4. 「精算」

明記すべきポイントは…

システム導入の前後でどこがどう変わるか

さらにユーザーから引出した要件は…

強調して明記!

新旧業務フロー図は、設計段階で作成することもある。

でも、この段階で…

概要レベルでもいいので、整理すべき!

業務全体を整理する過程で…

ユーザから要件が引き出せるから

要件定義の成果物③:投資対効果評価シート

これは、ユーザー主体で作ってもらう必要がある。

できれば独力で。。

例えば、システムを導入する効果が「収益拡大」の場合。

こんなことを整理してもらう…

  • 新サービス・商品のコンセプト
  • 潜在需要がある根拠
  • 売上見込み、具体的な数値目標
  • 売上見込みの計算根拠

逆に…

SEが勝手に作ることはできない

ドラフトレベルやメモレベルで、ユーザに書いてもらい…

SEが清書して、ブラッシュアップしていくのはあり!

スポンサーリンク

上流工程・要件定義で必要なSEのスキルは?

上流工程・要件定義で必要なSEのスキルは?
駆け出しSE
駆け出しSE

上流工程・要件定義における…

  • SEの役割
  • 決めること
  • 作るもの

だいたい分かりました!

で、、上流工程を担当するのに、必要なスキルは?

わたしは、何ができるようになればいい?

この3つの知識とスキルを身につけよう!

  • 業務知識:ユーザーとの意思疎通に必要
  • 提案スキル:技術・業務両方での提案
  • ドキュメンテーションスキル:ユーザーが分かる言葉で

要件定義特有の要素がある。

1つずつ簡単に説明します。

必要なスキル①「業務知識」:ユーザーとの意思疎通に必要

上流工程と、要件定義は…

ユーザーの考えを引出す必要がある

最低限…

ユーザーと会話ができる業務知識が必要。

ユーザが基本的な専門用語、業務用語を使う度に…

「その意味教えて下さい」

って聞いてたら。

当たり前だけど…

  • 素人だと思われる
  • ウザがられる
  • 信頼されない
  • 良好な関係は築けない

上流工程では、SEとユーザーは…

業務フローを共に組み立てて
見直す必要がある

基本的な流れや用語も知らずに…

できるわけがない

ただし、当然業務に一番詳しいのはユーザー。

時に分からないことを質問するのは全然あり。

逆に、知らないことを知らないままにしておくと…

のちのち、大きな認識相違
トラブルに発展する

必要なスキル②「提案スキル」:技術・業務両方での提案

まずは技術的な提案。

これがSEの醍醐味…

ユーザには絶対出せないアイデアがある

それができるために、SEは…

幅広い技術の選択肢を持っておく

ユーザーは、SEに、こう言われた時。

「それはシステムでは無理ですね」

あなたをプロと認めていれば、諦める。

単なるSEの無知により、ビジネスチャンスを失ったかもしれない。

もちろん、こんな提案も大事…

「それなら、もっとお金をかけて、こうすればできます!」

でも同じくらい大事なのが。。

「できますが、コストがかかりすぎるので、こうしませんか?」

あるいは、

「今回はシステム化せずに、Excelでやりませんか?」

と言える勇気も大事!

SEが、第1に考えることは…

  • ユーザーの利益
  • ユーザーが損をしないこと

必要なスキル③「ドキュメンテーションスキル」:ユーザーが分かる言葉で

SEにとって、重要なスキルとよく言われる。

でも、他の工程で求められるのと少し違う。

要件定義で、作成するドキュメントは…

ユーザーと合意できないと意味がない!
ユーザーが理解できないと意味がない!

設計書は…

開発者が理解できる専門用語を使えばいい。

プログラミングを間違えないよう…

正確に詳しく書けばいい

でも、要件定義書は違う。

ユーザーが理解できる言葉で書かないといけない。

システム専門用語はなるべく排除

そして…

細かすぎても、長すぎてもダメ

後からこう言われる…

  • 「あんな長文、全部読めないよ」
  • 「細かすぎるから、斜め読みしただけ・・・」

バランスが大事。

上流工程以降に、追加要望は…

残念ながら、必ず発生する

上流工程では…

根幹となる部分の合意
あとで認識相違にならないことが大事

細かい部分は、多少の割り切りが必要。

スポンサーリンク

上流工程・要件定義ができる会社は?

駆け出しSE
駆け出しSE

必要なスキルも分かった!

で、わたしの会社で経験できるんでしょうか…

じゃあ、どんな会社にいけば…

上流工程・要件定義の仕事ができるかを最後に!

  • 間違いなくできる会社:社内SE、ユーザー系SIer
  • チャンスがある会社:メーカー系SIer、コンサル系
  • 難しい会社:独立系SIer、その子会社、ソフトウェア開発会社

簡単に解説しますが、その前に…

【関連記事】IT業界の構造と業種の違いを理解しましょう!20年以上変わっていません…この2つの記事で詳しく解説しています!

間違いなくできる会社:社内SE、ユーザー系SIer

ただし、小さい会社の社内SEは、注意が必要…

  • 運用中心の場合がある
  • 問い合わせ対応、ヘルプデスクになってる場合も
  • システムというより、ツールの開発かも…

ツール開発の場合、この記事に書いたことを…

初めに全部決める必要がない

一方で、わたしがそうでしたが…

大企業の社内SE、システム子会社(ユーザー系SIer)は…

間違いなく、上流工程・要件定義を経験できる

大企業の複雑な業務、規模が大きいシステムの…

専門部署、専門システム会社だから

チャンスがある会社:メーカー系SIer、コンサル系

どちらも…

  • 規模が大きい会社
  • 独立した営業部門がある
  • 自社でハードウェアやシステムコンサルのノウハウを持っている
  • 開発者の動員力がある

大企業からプロジェクトを単独受注するケースもある。

でも、大企業の場合は、必ず、システム部が存在!

システム部員の指示のもとで活動する立場…

主導権は握れないことが多い

難しい会社:独立系SIer、その子会社、ソフトウェア開発会社

2次請け、3次請けになることが多いので難しい。

小いさい会社から案件を単独受注することはある。

でもその場合、この記事に書いたような…

網羅的な要件定義は、必要ない

大規模システム開発の上流工程、要件定義を経験したければ…

転職を含めたキャリアアップを検討すべき

あと、当然…

フリーランスも難しい

飲食店のWEBサイトを単独受注することはあるかも…

でも、この記事で解説したような…

高度な要件定義は必要ない

駆け出しSE
駆け出しSE

わたしは、独立系SIer…

転職も視野に入れた、キャリアプランの検討が必要みたい。

では、、こちらの記事をどうぞ!

【関連記事】社内SEへの就職対策完全ナビです。

【関連記事】SEのキャリアプラン策定ガイドです。

Amazonでkindle本を出版中です。

試し読みだけでも、よろしくお願いします。


証券SEの全て: キャリア17年の元大手証券会社社員が徹底解説!


社内SEへの就職対策完全講座: 面接官実績があるキャリア17年の元社内SEが徹底解説!

※アンリミテッド会員なら無料購読できます

Kindle Unlimitedを30日間無料体験してみる
スポンサーリンク

まとめ:SEの上流工程・要件定義の仕事について

では、以上となります。

長文記事でしたが、最後までお読み頂き…

本当にありがとうございました!

最後に、関連記事を含めた、まとめと振り返りになります。

<システム開発の上流工程>

  • ①要件定義
  • ②プロジェクト計画
  • ③設計

<システム開発の下流工程>

  • ④開発
  • ⑤テスト
  • ⑥納品

【関連記事】各工程の仕事内容を詳しく知りたい方、こちらの記事をどうぞ!

<要件定義をビル建設に例えると…>

これらが全て詰まっている!

  • 完成外観図の作成
  • 立地や集客戦略の策定
  • オフィスビルにするか
  • 賃貸マンションにするか
  • 商業施設にするか
  • 賃貸料やテナント料の設定
  • 入居者、企業への事前営業
  • 収益計画の策定
  • 建設コストの回収計画の策定

<上流工程・要件定義は、誰が主体で進める?>

  • ユーザー、お客さまと、SEが、協働で進める
  • 対等な関係を築き、半分ずつ分担できればベスト!

<上流工程・要件定義は、何を決める?>

  1. システムを作る目的
  2. システムに求めること
  3. システムを使う人
  4. システムをいつから使うか
  5. システムを作る効果

<上流工程・要件定義は、何を作る?>

  • ①要件定義書
  • ②新旧業務フロー対比図
  • ③投資対効果評価シート

<上流工程・要件定義で必要なSEのスキル>

  • 業務知識:ユーザーとの意思疎通に必要
  • 提案スキル:技術・業務両方での提案
  • ドキュメンテーションスキル:ユーザーが分かる言葉で

<上流工程・要件定義ができる会社は?>

  • 間違いなくできる会社:社内SE、ユーザー系SIer
  • チャンスがある会社:メーカー系SIer、コンサル系
  • 難しい会社:独立系SIer、その子会社、ソフトウェア開発会社

【関連記事】IT業界の構造と業種の違いを理解しましょう!20年以上変わっていません…この2つの記事で詳しく解説しています!

以上となります!

いつか、あたなが、SEの醍醐味である…

上流工程・要件定義を担当することを願っています

そして、ユーザー、お客さまを満足させて下さい!

プロジェクトを成功させて下さい!

駆け出しSE
駆け出しSE

頑張ります!

よっしゃーーー、やるぞーーー!

他にもSEのスキルやキャリアに関する記事。

いくつか揃えてますので、よろしければどうぞ!

Amazonでkindle本を出版中です。

試し読みだけでも、よろしくお願いします。


証券SEの全て: キャリア17年の元大手証券会社社員が徹底解説!


社内SEへの就職対策完全講座: 面接官実績があるキャリア17年の元社内SEが徹底解説!

※アンリミテッド会員なら無料購読できます

Kindle Unlimitedを30日間無料体験してみる

>顧客常駐はもう嫌だ!社内SEへ転職するなら【社内SE転職ナビ】



【関連記事】社内SE転職ナビの評判と口コミを解説しています。

【関連ガイド記事】社内SEの就職対策ガイド記事です。

【↑本ガイド記事の概要と掲載記事一覧↓】

<社内SEの仕事内容>

  • 3つの仕事内容【開発・企画・運用】
  • 3つの仕事内容をさらに深堀り
  • どの仕事をするかは会社によって違う
社内SEの3つの仕事内容をさらに深堀り(開発・企画・運用管理)

<社内SEは業界内の最上位ポジション>

IT業界の多重下請け構造【全体像を図解】

【解説記事】IT業界の全体構造と、揺るがない理由を解説しています。

【解説記事】IT業界の各業態の仕事内容を解説しています。

<社内SEの役割:ユーザーとPGとの分担>

【解説記事】各工程の詳しい仕事内容と誰が何をやるかを解説しています。

<社内SEのメリット・デメリット>

【解説記事】社内SEのメリットとデメリットを解説しています。

<社内SEに向いていない人:やめとけ!>

  • 開発手法はウォーターフォールのみ
  • 審査に追われて無駄な資料を大量に
  • 開発言語はレガシー系のみ~CとJava~
  • 企画から開発完了まで最低2年
  • 営業・ビジネス・経営感覚はつかない

【解説記事】大企業の社内SEの実態を解説しています。

<社内SEに必要なスキルとキャリアプラン>

  • 上流工程、要件定義のスキルが必要【本記事で解説済】
  • マネジメントスキルが必要
  • わたしが実際に歩んだキャリア
  • 管理職になるとこうなっちゃう…

【解説記事】PMに必要なスキルと考え方を解説しています。

【解説記事】わたしがPMになるまでに実際に歩んだキャリアを解説しています。

【解説記事】社内SEの管理職になったわたしの体験談を解説しています。

<社内SEになるための就職対策!>

  • 社内SEに限らず絶対に必要なこと
  • 社内SEへの就活に勝てる志望動機

【解説記事】落とされないための自己PRの具体事例を解説しています。

【解説記事】社内SEの効果的な志望動機の作り方と具体例を解説しています。

<新卒就活生向けおすすめサイト>

>キミスカ
企業から選考のスカウトをもらうことができるサービス。 適性検査で、あなたのストレス耐性や価値観傾向などを探れる。

>レバテックルーキー
新卒IT専門の就職エージェント。企業選びから面接対策まできめ細かく支援してもらえます。

【関連記事】レバテックルーキーの評判と口コミを解説しています。

>MeetsCompany
企業と就活生のマッチングイベント運営会社。

<転職者向けおすすめサイト>

転職を含めたキャリアプランの実現は、エージェントに頼る必要があります。

  • エージェントしか持っていない優良案件がある
  • プロのキャリアコンサルタントが条件交渉をしてくれる

まずは、大手転職サイトに無料登録して情報収集しましょう。

<大手転職サイト(情報収集型)>

>リクナビNEXT
転職者の約8割が利用

>DODA
非公開求人多数あり。情報収集後、エージェントサービスも利用可。

<IT特化型の転職エージェント(支援型)>

特定の分野に特化した転職エージェントにも無料登録しましょう。

>社内SE転職ナビ
社内SEに特化した転職エージェント

【関連記事】社内SE転職ナビの評判と口コミを解説しています。

>マイナビIT AGENT
20代から30代のIT人材に特化した転職エージェント最大手

【関連記事】マイナビIT AGENTの評判と口コミを解説しています。

>レバテックキャリア
ITに特化した転職エージェント。WEB系エンジニアとWEBデザイナーに強みあり。

【関連記事】レバテックキャリアの評判と口コミを解説しています。

>TechClipsエージェント
高収入特化型の転職エージェントです。年収500万円以上の求人に特化しています。

【関連記事】TechClipsエージェントの評判と口コミを解説しています。

>エンワールド・ジャパン
外資系のハイクラス転職に強いエージェント。国内IT企業にも注力開始。

【関連記事】エンワールド・ジャパンの評判・口コミを解説しています。

>ネットビジョンアカデミー
ネットワークエンジニア特化の転職エージェント。養成研修から就職活動までサポート。相談から研修受講まで全て無料

【関連ガイド記事】SEのキャリアプラン策定ガイドです。

【↑本ガイドの概要と掲載記事一覧↓】

<STEP1:SEのキャリアプラン実現のための目標設定方法>

  • プロセス1:いまのスキルレベルを知る
  • プロセス2:目指すスキルレベルを決める
  • プロセス3:達成するための具体的な目標を定める

【解説記事】SEの具体的な目標設定方法と目標事例を解説しています。

<STEP2:SEがPMになるためのキャリアプラン策定方法>

  • IT業界の構造を理解してキャリアチェンジも検討
  • PMへの最短キャリアプラン【わたしの実績】

【解説記事】IT業界の構造、開発会社の業種・業態別のキャリアプランを解説しています。

【解説記事】最短でPMになるために、わたしが歩んだキャリアプランを解説しています。

<STEP3:SEがPMになるためのキャリアプランの実現方法>

  • PMになるには「上流工程」を極めろ【本記事で解説済】
  • 成功するPMに必要なスキルと資質

【解説記事】PMに必要なスキルや性格を解説しています。

– END –

コメント欄

タイトルとURLをコピーしました