証券会社への就職に興味があります
だって、大きなお金を動かす仕事ができそう
でも実は…証券会社の仕事内容と業務内容が、分かってません
知識ゼロのぼくに、分かりやすく教えて下さい!
では、元証券会社社員であるわたしが…
基本的なことから、徹底的にかみ砕いて解説します。
この記事を最後まで読めば…これらが得られます。
- 証券会社の仕事内容と業務内容が理解できる!
- あなたがやってみたい仕事がみつかる!
- 就職活動での志望動機に「説得力」と「熱意」がこもる!
- 他の就活生と圧倒的に差がつく!
【関連まとめ記事】証券会社への就職対策について、完全ガイドをご用意しています。よろしければ、合わせてお読み下さい。
証券会社の仕事内容は「証券」を売ること
証券ってなに?株?
はい。もちろん株式も含まれる。
でも、それだけじゃない。
他にも、債券、投信信託などがある。
証券会社の仕事内容は、一言でいうと「証券」を売ること
「証券」は、正確には、「有価証券」と言う。
「有価証券」を、正確に、説明すると。
- 「財産的価値」の権利を証明するもの
- その権利を「発生」「行使」「移転」するもの
イミフ!!!
だよね!
では、このキーワードを順番に説明していく。
- 証券の「財産的価値」
- 証券の権利の「発生」「行使」「移転」
※以下、「有価証券」ではなく「証券」で統一します。
証券会社の仕事は、証券の「財産的価値」を動かすこと
証券に「財産的価値」があるから、必要なところにお金が流れている
株式を例にすると…証券の「財産的価値」はこの3つ。
- 「株価」=株式そのものの価値
- 「配当金」=株式を持つことで得られる収益
- 「議決権」=株式を持つことで得られる経営参画権
この権利を証明するのが「証券」
あなたも株を持てばこの権利が得られる。
「株価」は、イメージできると思う。
「配当金」と「議決権」を簡単に解説すると…
「配当金」とは
- 株式会社が、もうけたお金をもらえる
- もうけたお金のうち、いくらかを…
- 年に数回…普通は、1回か2回
「議決権」とは
- 経営に口出しできる
- 株式会社の最高意思決定機関は、「株主総会」
- 「株主総会」で、決議事項に投票できる
このような「財産的価値」を持つ「証券」を売るのが証券会社の仕事。
株式で例えたけど、他にも様々な種類が存在する。
ただ、全てで共通するが、この関係。
- 証券を発行することで、「国や企業」は「お金」を得る
- 証券を購入することで、「投資家」は、「財産的価値」を得る
この関係をできるだけ多く作るのが証券会社の仕事。
証券会社の仕事内容は、
証券を売ること
これを言い換えると…
お金の流れを多く作って、日本経済を活性化する仕事!
証券会社の仕事は、証券の3つの権利を保障すること
そのために各種情報提供・手続きを行うのが証券会社の仕事
次に証券の3つの権利、「発生」「行使」「移転」を説明します。
さきほど説明した「財産的価値」と絡むので、おさらい。
株式の「財産的価値」は、この3つでした。
- 「株価」
- 「配当金」
- 「議決権」
株式を持つと、それらが…
- 「発生」して
- 「行使」できて
- 「移転」できる
- 株式を買う:株式資産の保有権と、株主の権利が「発生」する。
- 株式を保有する:株主の権利として、配当金を受け取り、売却、議決権を「行使」できる
- 株式を売る:売った相手に全ての権利を「移転」できる
この権利を投資家に保障するのが証券会社の仕事。
そのために、情報提供や手続きを行うことが、具体的な仕事内容になる。
例えば、こんな仕事内容がある…
- 株価や損益状況などの各種情報提供
- 売却注文の受注、その後の手続き
- 配当金のお知らせや支払い
なんとな~く分かりました。。
はい、、なんとな~くでOK!
証券会社の仕事内容は「4大業務」に分類される
復習になるけど。
証券会社の仕事は「証券」を売ること
=「証券」の「財産的価値」と「3つの権利」を動かすこと
=必要な人に多く動かして経済を回すこと
それを実現するために、この4つの業務を行っている。
<証券会社の4大業務>
- お客さまの販売を取り次ぐ
- 自分自身で売買する
- 新しく発行したものを引き受ける
- 新しく発行したものを売る
1と2はなんとなく分かるんだよな…
3、4がよく分からない。。
新しく発行ってどういうこと?
では、次の章で1つずつ業務内容を解説します。
ちなみに、この4つの業務を全てできる証券会社が「総合証券会社」。
そのうち大手5社が、5大総合証券と呼ばれている。
●野村證券
●大和証券
●みずほ証券
●SMBC日興証券
●三菱UFJモルガン・スタンレー証券
次に説明する業務が全てできる。
【関連記事】大手証券会社の特徴や仕事内容について、詳しく知りたい方は…こちらの記事を合わせてお読み下さい!
証券会社の「4大業務」の仕事内容を解説
4大業務その1:【ブローカー】売買注文の取次ぎ
<ブローカー業務の証券会社の仕事>
- お客さまからの注文を市場に取り次ぐ
- 注文が成立した際に売買を代行する
株式を例に挙げる。
登場人物はこの3者。
- 「お客さま」=「投資家」
- 「証券会社」=「ブローカー(取次ぎ者)」
- 「市場」=「東京証券取引所」
全体像はこう。
- 注1:通常は、別の証券会社で発注した投資家同士の注文が、マッチングすることが多い
- 注2:後日、株の場合は2日後に代金の受け渡しと、株式の引き渡しが行われる
それぞれの役割と仕事。
<お客さまの役割>
注文:銘柄、売/買、株数、希望の値段を証券会社に伝える
<証券会社の役割と仕事>
取次:注文をチェックしたのち、取引所に発注
通知:売買成立の結果をお客さまに通知
精算:お客さまからお金をもらい、株を渡す
<取引所の役割と仕事>
マッチング:条件が合う売買を突き合わせて成立させる
証券会社がどうやって利益を出しているか。
売買の取次手数料を投資家から得ている。
売買代金の数パーセント。
といっても最近では1パーセント未満。
条件によっては無手数料になる場合も。
これまでは株式で説明してきた。
債券と投資信託の時に、何が変わるかだけ簡単に。
お客さまと証券会社の関係は同じ。
「市場」が「取引所」じゃなくなる。
<債券の場合>
- 証券会社自体が市場になる(上の図の取引所がない)
- 証券会社が持っている債券を投資家に売る
- 価格などは証券会社が決める
<投資信託の場合>
- 投信運用会社が市場になる(上の図の取引所が投信運用会社になる)
- 証券会社が取次ぎ・精算を代行
- 価格などは投信運用会社が決める
4大業務その2:【ディーリング】自己売買
<ディーリング業務の証券会社の仕事>
証券会社が自分のお金で自分で取引する
これは分かり易いはず。
うん
ニュースとかで見る
たくさんの画面みてる人達だよね
そう。
で、主に売買しているのがこれら。
- 株式
- 債券
- 為替(外貨)
個人でも買える「投資信託」は、これらの組み合わせ。
個人が少額で取引するための商品。
証券会社が自己売買することはない。
個人投資家と違うのが取引の仕方…
専門的で複雑な取引手法を用いる。
- アルゴリズム取引
- 高速取引
- 先物取引
なんか難しそう。。
そのイメージだけでいい。
理系の大学院卒が大勢いて、こんなものを駆使して行う取引。
- 超高性能コンピューター
- 高速専用回線
- プログラミング
- 複雑な計算式
基本的には、安く売って高く売ることで利益を得る。
4大業務その3:【アンダーライティング】新たな証券の引受け・販売
<アンダーライティング業務の証券会社の仕事>
- 新たな株式や債券を発行する会社や国から買い取る
- 買い取った株や債券を投資家に販売する
アンダーライティング?
下書き?
ぴんとこない…
ですよね。。
だからこの章が一番、やっかい。
少し難しいし、長くなっちゃう…ざっと目を通すだけでOK!
では、債券を例に挙げて解説。
「個人向け国債」は、国が定期的に発行してる。
国債を買っている人。実は、国から買ってるわけじゃない。
証券会社から買ってる
国は個人に直接売っているわけじゃない。
証券会社に売ってる
このような全体の流れ。
上の部分が「競争入札」。
鮮魚市場で例えると…
- 「国」:卸売り業者
- 「証券会社」:スーパーとか魚屋さん
当然、「市場」における「競争」原理が働く…
高い値段で多く買える人が、大量に仕入れることができる!
上の例だと、証券会社A(3,000億円購入)がB(2,000億円購入)に勝ったことになる。
ただし!
仕入れたものが全部売れるとは限らない
次に、下の部分の「募集販売」…
- B社は完売
- A社は100億円分売れ残り
この場合、仕入れすぎた商品を市場が引き取ってくれるわけはない。
自分達の在庫として持ち続ける必要がある。
鮮魚のように腐ることはない。でも…
有価証券は価値が変動する
債券価格が、下れば評価損を計上しなければならない。
国債に関してはほぼないけど、株式や社債は、無価値になることも
上の事例は、国債だったたけど、社債も同じ。
国が会社に変わるだけ。
株式の場合も、基本的には同じ。
会社が、これらをしたい時、同じことが行われる。
- 新規に上場するとき(IPOという)
- 発行株式を増やす時(POという)
通常、株式の取引は、「東京証券取引所」で行われる。
でも、この時だけは例外。
証券会社が、お客さまに直接、あらかじめ決められた価格で販売。
4大業務その4:【セリング】新たな証券の販売代行
4つ目は、アンダーライティング業務との違いだけ。
<セリング業務の証券会社の仕事>
- アンダーライティング業務は、証券会社が証券を買い取る
- セリング業務は、買い取らない
- 証券会社は、売れ残って損をすることがない
アンダーライティング業務では、証券会社をこう例えた。
鮮魚市場で、卸売り業者から、仕入れをする「スーパー」。
セリング業務は、無理やり例えると、「書店」。。
売れ残りは、出版社が引きとってくれる。
ちょっと例えがいまいちか…
実際には、本のように商品が存在するわけじゃない。。
購入予約券みたいなもの。
売れ残った場合、発行会社が、証券を発行できずに終わる。
資金調達できずに終了となる。
最後に:証券会社の仕事内容と業務内容に興味を持てたら…
はい。ということで、本日は以上となります。
聞き慣れないことが多かったと思います。
ポイントだけおさらいです。
<証券の財産的価値と権利>
- 証券会社が販売している「証券」には「財産的価値」がある
- 「財産的価値」があるから、必要なところにお金が流れている
- 証券の権利である「発生」「移転」「行使」を保障するのが証券会社の業務
<証券会社の「4大業務」の仕事内容>
- ブローカー業務:お客さまからの注文を市場に取り次ぐ
- ディーリング業務:自分のお金で自分で取引
- ライティング業務:新たに発行される証券を引き受けて販売
- セリング業務:新たに発行される証券の販売代行
証券会社の仕事内容と業務内容について、興味を持てた方!
是非、就職活動をしてみて下さい。
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【関連ガイド記事】証券会社への就職対策完全ガイドです。
【↑本ガイドの概要と掲載記事の一覧↓】
【就職へのSTEP①】証券会社の業務と仕事を知る
- 証券会社の基本的な業務を理解【本記事で解説済】
- 証券会社が社会に果たす役割を理解
- 大手証券会社の各社の特徴、本社の仕事を理解
- 証券会社の営業の仕事と変化を理解
【就職へのSTEP②】証券会社の将来性に期待
- 証券会社と銀行の違いと協働を理解
- 証券会社の将来性と可能性を理解
- 証券会社に就職するメリットとデメリット
【就職へのSTEP③】金融商品の基礎知識をつける
- 株式の基礎知識をつける
- 債券の基礎知識をつける
- 投資信託の基礎知識をつける
- 「証券外務員一種」の攻略法を理解
【就職へのSTEP④】証券会社への就職活動開始!
- 証券会社の種類と職種ごとの就職難易度
- 勝てる魅力的な自己アピールを作る
- 選ばれる効果的な志望動機を作る
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