証券会社を就活で候補にしようか迷ってる…
でも、証券会社ってお金もうけ第一主義の会社じゃないの?
社会に果たしてる役割ってあるの?
なければ志望したくないんだけど…
実は、学生時代、わたしもこんなイメージでした。
でも違います!
実際に証券会社で仕事をして、真の役割を理解しました。
辞めた今だからこそ、遠慮なく本音で解説します。
この記事を読めば、証券会社が社会に果たしている役割が理解できる!
印象が変わって、興味が持てる!
興味が持てたら、就職活動に挑戦して下さい!
【関連まとめ記事】証券会社への就職対策について、完全ガイドをご用意しています。よろしければ、合わせてお読み下さい。
証券会社の4大業務と4つの役割
証券会社を、一言でいうと…
「有価証券」を「取り扱う」会社
有価証券は、「株式」「債券」「投資信託」など。
「取り扱う」とは、この4つの業務を行うこと。
- 売買注文の取次ぎ:ブローカー業務
- 自己売買:ディーリング業務
- 新たな証券の引受け・販売:アンダーライティング業務
- 新たな証券の販売代行:セリング業務
詳しく知りたい方は、こちらの記事をどうぞ!
本記事は、この4大業務に関連付けて、4つの役割を説明。
ただ、3つ目と4つ目は、同じ役割なので合体!
じゃあ全部で3つじゃん。記事のタイトル直しなよ…
いや、実は、4大業務以外にも重要な業務があった。
それを4つ目の役割として説明。
では、1つずついきましょう!
証券会社の役割①:お金の流れを作ってる
4大業務その1!
売買注文の取次ぎ:「ブローカー業務」
によって、証券会社が果たしてる役割。
- 取引市場の秩序を保っている
- 経済の好循環の流れを作っている
証券取引市場の秩序を保ってる
証券を売りたい人と買いたい人をつなげる。
実際にそれをやるのは「取引所」
株式であれば「東京証券取引所」
取引所に注文を取り次いでいるが「証券会社」
証券会社なんていらないじゃない?
別に個人が直接、取引所に注文出せばいじゃん…
ネット証券ってそうなんじゃないの?
違います!!
証券会社が、きちんとチェックしている。
投資家1人1人、1つずつの注文を。
ネット証券は、全てシステムでチェックしてるだけ。
大手証券も大部分はシステムでやってる。
こんなことをチェック!
- 購入資金があるか?
- 売却するだけの株式を持っているか?
- 株価操作目的の不正注文じゃないか?
さらにその前の段階。
証券会社に口座を開く時にも、審査をしている。
- 反社会的勢力じゃないか?
- 自身を偽装していないか?
個人が直接、取引所に注文を出すと、秩序が保てない。
証券会社が取引市場の秩序を保っている!
経済の好循環の流れを作っている
経済活動の血液と言えるのがお金の流れ。
全身に、絶え間なく、流れ続けないといけない。
証券を買いたい人と売りたい人。
こんな関係にある!
- 証券を買いたい人:余っている現金を投資に回したい
- 証券を売りたい人:現金を手にして何かに使いたい
その結果どうなるか。
貯金されていただけのお金
→株式市場に流れ込む
→企業の経済活動に活用
株式でもうかったお金
→株式市場の外に出る
→個人の経済活動に活用
株式市場、企業からすると、プラスマイナスゼロじゃない?
確かに、その瞬間だけ見るとそう。
このペアだけ見るとそう。
企業からすると、経済活動に使えるお金が増えるわけじゃない。
ただ、これが、大量に発生するとどうなるか。
個人の経済活動に活用されるお金が増える
そして、その先は…
- どこかの企業が利益を上げる
- 株価が上がる
- 配当金を投資家に出す
- そのお金がさらに投資に回る
- あるいは消費に回る
こんな経済の好循環を作り出すことができる!
証券会社は、経済全体の仕組みの一部を担っている
証券会社の役割②:取引を活性化してる
4大業務その2!
自己売買:「ディーリング業務」
によって、証券会社が果たしてる役割。
- 取引の流動性を高めている
- 証券の魅力を維持している
待ってましたー!これこれ!
さすがにこれは証券会社が金もうけのためにやってるでしょ
自分達だけ、頭のいい人とか高速システム使って、もうけてる
弱者から利益を奪ってんだよ…
完全に否定することはできない。。
自己売買は、もうけることも1つの目的。
ただ、大手証券会社に関しては、この業務にそこまで力を入れていない。
なぜなら、この2つの強みを活かすビジネスモデルだから。
- 多くの顧客を抱えている
- 多種多様な商品・サービスを提供する
いや、だから多くの顧客から集めたお金で、取引してもうけてるんでしょ
それはない!
法律で禁止されている。
投資家の証券とお金には手を付けられない。
自己売買はあくまで、自分のお金でやるもの。
もちろんもうけることも目的。
でも、もう一つ大きな目的・役割がある。
取引を活性化すること
「流動性」を高める、とも言われる。
取引は相手がいないと成立しない。
証券を取引できない。つまり…
- 「買いたい時に買えない」
- 「売りたい時に売れない」
これは、証券自体の魅力を大きく下げる。
だから、証券会社自体も1投資家となり取引に参加。
多くの注文を高速で小刻みに出している。
でも、取引成立の瞬間、その2者間では、損も得もない。
同じ株数、同じ金額で、売買するだけ。
なるべく多くの投資家の期待に応じることで…
証券の魅力を維持している
証券会社の役割③:「いま」と「将来」をつなげてる
4大業務その3と4!
・新たな証券の引受け・販売:「アンダーライティング業務」
・新たな証券の販売代行:「セリング業務」
によって、証券会社が果たしてる役割。
この2者をつないでいる
- 「いま」お金が必要な国や企業
- 「将来」お金を増やしたい人
新たな証券を発行する国や会社の目的は?
目先の資金調達
国債を発行する国であれば。
目先の社会保障費。
社債を発行するソフトバンクであれば。
グループを成長させるための企業買収。
じゃあその発行される証券を買う、個人や企業の目的は?
- 将来、増やして返してほしい
- 将来、価値が高まることを期待している
こう思ってるから…
- いまは他に使うことはない
- 貯金しておくくらいなら、投資したい
証券会社が、この2つの目的を、つなぎ合わせている。
- いますぐに使う必要のないお金を
- いまどうしても使いたい人に流している
1つ目の役割と本質は同じ。
経済活動の血液であるお金の流れを作っている。
1つ目と少し意味が変わるのは…
「新たな証券」を発行すること
これは、
この世に「新たな価値」を産み出している
血液で例えると。
- 1つ目の役割:「既につながってる血管の血流を保つ」
- 3つ目の役割:「新たな血管を作り、新たな血流を生む」
新たな経済活動を生み出すため仕組み作り
この役割を担っているのが証券会社。
証券会社の役割④:資産運用の助言と情報提供
ここで4大業務以外の業務が登場!
・投資アドバイザリー業務
・リサーチ業務
これまでは、社会全体、経済全体に果たす役割。
最後は、基本的には、各証券会社のお客さま。
各投資家に果たす役割について。
もちろん、最終的には経済全体の活性化につながるんだけど…
資産運用の助言~機会損失の回避~
こんな人、実はすごく損をしている…
- 全額貯金をしている人
- その額がすごく多い人
- 数千万円、1億円以上
- さらに無利子の普通預金
損はしてないでしょ
利子はほぼゼロだけど…
株とか買う方が損するかもしれないじゃん
仮に1億円を国債に投資すると。
利率0.05%だから、年間5万円。
利率1%の社債に投資すると。
年間100万円。
何もしなくて、手に入る。
この機会を損失している
もちろん税金は20%かかるけど。
国債であれば手数料はかからない。
さらに、とんでもないリスクを抱えている!
1億円を貯金している銀行が破綻すると。
ペイオフという制度で1,000万円は保証されるけど。
9,000万円を失う。
全額貯金しているのは、銀行という1企業に全額投資してるのと同じ。
貯金が安全だというのは、昔の人の妄想。なぜなら…
- 銀行よりも、国が破綻する確率の方が低い
- 銀行よりも、経営が安定している企業もある
それを知らないこんな人が、日本には多い。
- 何もしなくても利益を得れる機会を失っている人
- 資産を失うリスクを抱えている人
このような人たちの資産を守るために。
この助言をするのが証券会社の役割!
- 「安全資産への投資」
- 「分散投資」
当然、リスクをとって大きなリターンを得たい人もいる。
その時には、「ハイリスク・ハイリターンの商品」をすすめることもある。
助言してもらお!
残念ながら、数百万円しか資産がない人。
大手証券会社からは相手にされない。
担当者がついて個別に助言を受けることはない。
オンライントレードかコールセンターでのご対応となります…
資産運用のための客観的な情報提供
残念ながら、お金があまりない人は、直接助言は受けれない。
でも、情報提供は受けることができる。
大手証券会社は、必ず、リサーチ部門が独立して存在。
これらを何百人が分担して、リサーチしている。
- 株式市場全体、債券市場全体のリサーチ
- 個別銘柄のリサーチ
- 各業界動向のリサーチ
結果を公式見解として公表する役割を担っている。
特別なお客さまにだけ公開している情報もあるけど…
HPで無料で公開してる情報も多い。
そして、リサーチ部門は「独立して存在」してるのがポイント。
営業部門や自己売買部門などとは、切り離されている。
公平・中立な立場でリサーチするのが役割。
営業部門から、こんなことを言われて従うことはない。
- 「この商品を売りたいからいいこと書いてよ!」
- 「この商品を持ってるお客さん多いから、悪いことは書かないでよ!」
投資家のために有益な情報を発信するよう規制されている。
最後に:証券会社の役割を理解して興味が持てたら…
はい。では、以上となります!
簡単にポイントをまとめます。
<証券会社の役割①:お金の流れを作ってる>
- 取引市場の秩序を保っている
- 経済の好循環の流れを作っている
<証券会社の役割②:取引を活性化してる>
- 取引の流動性を高めている
- 証券の魅力を維持している
<役割③:「いま」と「将来」をつなげてる>
この2者をつないでいる
- 「いま」お金が必要な国や企業
- 「将来」お金を増やしたい人
<役割④:資産運用の助言と情報提供>
- 資産運用の助言~機会損失の回避~
- 資産運用のための客観的な情報提供
なるほどー。印象が全く変わりました!
証券会社も就活で回ってみます。
それはうれしいです!
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【就職へのSTEP①】証券会社の業務と仕事を知る
- 証券会社の基本的な業務を理解
- 証券会社が社会に果たす役割を理解【本記事で解説済】
- 大手証券会社の各社の特徴、本社の仕事を理解
- 証券会社の営業の仕事と変化を理解
【就職へのSTEP②】証券会社の将来性に期待
- 証券会社と銀行の違いと協働を理解
- 証券会社の将来性と可能性を理解
- 証券会社に就職するメリットとデメリット
【就職へのSTEP③】金融商品の基礎知識をつける
- 株式の基礎知識をつける
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- 投資信託の基礎知識をつける
- 「証券外務員一種」の攻略法を理解
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- 勝てる魅力的な自己アピールを作る
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